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失われゆく

失われゆく

秋にバスの路線の幾つかが肉にるという話を山のふもとで聞き、そうなれば通学や通勤にも支障が出て特に学校などはなくなるだろうという話をぼそぼそと湯に浸かりながら話していた。
これまでもそう、階段の滑り止めが外れて転ぶ可能性があっても直されることもなく、バス停のベンチが腐っていて座れなくなっても直されることもなく、それが分かり易い形で出たのは地域の総合病院が高齢者用の施設に変わるというものだった。当然ながら病院がなくなると困ると反対運動が起きたが住人が減ってゆくということは利用者が減ってゆくということ、バスはなくなりはしなかったがいつも自分一人か数人が乗っていればいい方で一時間に一台が来るようなその地域も数年で本数が減っていった。根本的に経営で成り立っているということを理解していない住人が多い印象だった。利用者がいないということはなくなるということで、それでも反対運動をする。

なんだかなあといった具合に話を終え、バスがあっても免許返納には至らないのも現実だよねと。ここも赤字なのは間違いないので時間の問題だろうな、と思った日。

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